サントリー山崎蒸留所の所在地は大阪府だが敷地の東が京都との県境であるため京都の意識が濃い。JR京都駅から5つ目である。さて、以前からこの蒸溜所の見学ツアーは開催されていたが、今年2014年は秋からNHKの朝の連続ドラマ「マッサン」で話題と人気沸騰の「山崎」だ。予約しても空きが無く予約が取れない状態である。それを慮ってか、以前は一つのコースだった見学ツアーを時間短縮した無料のBコースとし、より多くの見学者を受け入れるシステムに変えた。マッサンブームが沈静化したらぜひ見学ツアーに応募してほしい。なぜならその年、世界中の蒸溜所1箇所にしか贈られない「The Distillery of the Year」に何とサントリー山崎蒸留所は2012,13,14年と3年連続で受賞の快挙を成し遂げた世界に誇る蒸溜所だからである。
京都「サントリー山崎蒸溜所」見学ツアーBコース~前編
NHKドラマ「マッサン」で人気沸騰のウィスキーツアー

Shozo Fujiiによって
コミュニティライター

原料仕込み。麦芽と山崎の名水で発酵され麦汁ができる

2014年7月から既存の蒸留室は工事中のため見学ができない。この蒸留室は新たに今年(2014)設置された。4基の蒸留釜もピカピカ

サントリー山崎蒸溜所見学ツアーB受付デスク

発酵桶。発酵初期には酵母が麦汁中の栄養分を取り込んでアルコール(7%)を作り出す。発酵後期には酵母発酵がさらに進み複雑で重厚な香味成分が創出される。木桶由来の乳酸菌がさらにそれに独特の香味成分を加える

2014年後半のツアーはこうした屋外を歩いて次の見学箇所に向かう

発酵室から出る湯気がいかにも蒸溜所の雰囲気だ。普段はなかなか目にすることができない景色である

樽貯蔵庫。ガイドの横にある樽のガラス断面は「山崎12年」の樽の模型。満タンに詰めたモルトウィスキーも12年経つとこのように目減りしてしまう。18年にもなるとおよそ1/4の量に。高額なわけである

熟成樽の内側はこのように炭状に焼きが入れてある

樽は5種類。大きさも木の素材も違う。60~70年で樽の力は失われ、もはや熟成に用いることはできない。この熟成庫は冷暖房無しで、自然の気温や湿度で熟成させる。シェリー樽、ワイン樽、そして日本ならではのミズナラの木樽もサントリーウィスキーの深みを出すのに大きな働きをしているという
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