大須は名古屋を散策する上で絶対に外せないエリアだ。特に、毎月18日と28日は骨董際で掘り出し物をゲットするチャンス! どんな掘り出し物に遭遇するか楽しみだ。
名古屋の中心に位置する活気あふれる栄地区から1kmほどのところにある大須観音がある。大須観音は名古屋市のランドマークで栄からタクシーや地下鉄で簡単にアクセスできる。
地元に親しまれ、コンピュータ、カメラ、ステレオ、洋服、玩具やコレクタブルアイテム等、新品・中古を問わずなんでも揃った商店街に囲まれた大須観音は、もともと岐阜県の羽島市に建てられていたが、将軍徳川家康が名古屋城を築いた年、慶長17年(1612年)に現在の場所に移設された。
現在の建物自体は昭和45年(1970年)に再建され、その鮮やかな赤い柱とはりがより一層魅力ある寺に見せている。そして、寺の内部には神々が登場する日本最古の歴史書「古事記」をはじめ、国宝や重要文化財に指定された日本や中国の書物など15,000点にわたる数多くの書物を貯蔵している。
境内で祭りやイベントが数多く開催される大須観音には、慈悲の心をもって救いの手を差しのべてくれる観音様(本堂に奉られている)にお参りするために多くの人々が訪れるが、なんといっても定期的に開催される骨董際が大須観音の呼び物だ。
骨董といっても中にはガラクタもあるから注意は必要かもしれないが、お目当てがあるならガラクタの中から自分だけの宝を探し出せる可能性も秘めている。私もここ何年か通いつめ、1500年代の畳具足装束一式、刀の金具、骨董家具、1940年代に作成された手書きの相撲番付表(力道山など歴代の力士が活躍した時代だ!)なども見つけている。また、骨董際では陶器、家具、工芸品、古銭、記念グッズだけでなく、ベッドカバーや机上のアクセントとして使えそうな着物や帯など古い生地も揃っている。
骨董祭は毎月18日と28日に開催されるが、両日が週末にあたる場合はさらに珍しい骨董品が集まるが、見物客や買い物客もかなりの賑わいだ。店頭では多少の値引きもあって、その値引き交渉も楽しみの一つだ。入場料は無料なので、ぶらぶらと見て回ったり店頭で品定めを楽しんだりするのもいいだろう。それにしても、価値ある掘り出し物に出会えるかどうか、そんなことは観音様のみぞ知るというところだろうか。